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続・オレ色眼鏡

「代行の 運ちゃん運転 荒すぎる」

春が来たりて口笛を吹く

朝の忙しい時間帯。

パソコンと睨めっこしながら急ぎの案件をバタバタと作っていると

「さっけーくん、ちょっと」

と後方より支店長がボクを呼ぶ声。


それとほぼ同時に

「どうも、さっけーさん」

窓口よりお客さんがボクを呼ぶ声。


一瞬、逡巡したが

「すいません」

と支店長に一言断りを入れて、お客さんと応対をする。


10分程度でお客さんは帰り、自分の席に戻る。

支店長の席を見遣ると、あいにく席を外している様子。



じゃあ帰ってくるまでと、パソコンを開いて案件に取り掛かろうと思っていた矢先
何気なく視界に入った時計を見て思い出した。

"お客さんと約束してたのを忘れてた!"


「行ってきます」
と、慌てて外へ飛び出す。



幸い、約束してた時間にはなんとか間に合い
話も前向きに進むことになりそうでお客さんも上機嫌。


いい気分で支店に帰ると
席に着くなり、支店長がボクを呼ぶ声。

さっきのそれとは違い、今回は声質に明らかに怒りを含んでいる。


「何でさっきはすぐ来なかった?」

「すいません、お客さんの応対をしていて…云々」

「それはわかる。その後でも来れたんじゃないか?」

「すいません、すぐに行こうとしたんですが
支店長が席を外しておられたみたいだったので…云々」

「伝言の一言でも残しておけばいいだろ?」

「すいません、お客さんと約束をしていて慌てて出てしまって…云々」


こういうときのエクスキューズは逆効果だということを
そのときのボクは失念していた。


「さっけーくん。キミは上司のことをどう考えているんだ……」

説教タイムが始まった。


まぁ、忘れてたボクが悪いんだけれど。

ただねぇ…

次期役員だかなんだか知らないけど
業務中にボクにジュースとタバコを買ってこいと言い
一日ネットサーフィンに忙しく、自分のカツラと体裁ばかり気にする
この支店長をボクはどうしても尊敬できない。

尚且つ、ボクは元々ひねくれているので
いつものように過去の自分の自慢話から始まる
感情論を交えた尊大で壮大な説教ストーリーを聞き流していた。


「…まったく。大体、キミの最近の上司への態度はどうかと思うよ…」



もし仮に、ボクの上司に対する態度や応対が失礼なのだとしたら、それは最初からだ。
ボクは上司に限らず、殆どの人間(一部を除く)に
最低限の礼儀を以って接しているつもりだけれど
それを不快に感じたのならボクは考え方を改めなければならない。

ただ、最近になってボクが急に上司に対する態度が横柄になったということはない。

"最初から"おかしいというのならわかる。
でも、"最近"おかしいというのはどう考えてもおかしい。
それは怒りに任せた感情論じゃないか。


普段なら青筋立てて言い返すところだが
明日から4連休だと思うと、腹の中の反駁も途端に萎えていく。


つくづく思う。
休みの魔力はすごい。


サラリーマンにとって連休とはべホイミ
ゴールデンウィークともなるとベホマズンくらいになる。




色々あったな、一週間。

イヤなこともあったけど、それを帳消しにするくらい嬉しいこともあった。



世界ってば、こんなにも素晴らしい。
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