続・オレ色眼鏡

「代行の 運ちゃん運転 荒すぎる」

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ドナルドが嗤う

華やかで厳かに執り行われた披露宴。

その後の二次会から参加したボクは、気心の知れた仲間に囲まれ
あの頃と変わらぬ空間に気を良くして、しこたま飲んだ。


そして、三次会。
だいぶ怪しくなった呂律で
岡山仕様になっていたボクの話すことばは、次第に宮崎訛りへと変わっていった。


この時点で完全に黄色信号。


三次会の後、新郎新婦に祝福のことばをかけ、みんなに別れを告げ
60分10000円という誘惑と指名料なしという囁きを振り切り
覚束ない足取りで大学時代に行っていたショットバーへ向かった。


店のドアを開けると、ボクの顔を認めたマスターが、「久しぶり」と一言。

覚えていてくれた。


5年振りの再会を懐かしみ、思い出話に花が咲き酒も進む。
ゲラゲラ笑いながら、宮崎から持ってきた焼酎をグイと飲む。



……気付くとボクはソファーで横になっていた。


いつの間にか寝てしまったようだ。


重い瞼をこすりながら、鉛のような体をどうにか起こす。

柄の少し曲がったメガネをかけ周りを見ると
テーブルには空になった焼酎瓶と散乱したグラス。
二次会のビンゴで当たった地ビールも2本口を開けている。
床には乾きものたちが盛大に散らばっており
一張羅のスーツにはポテトチップスのカスがこびり付いている。


ベトつく髪にテカる肌。ヒゲもすっかり伸びている。


気付けば外からは朝を告げる鳥たちのさえずりが聞こえてくる。


半分腐っている脳みそを動かし、やや曖昧な昨夜の記憶を手繰り寄せようとして
何故か異様に盛り上がったフェチの話を思い出し、だらしなく笑う。

ふと自分の酒臭さに驚く。



人間的に終わっている人の風景である。

死んでも誰も悲しまない人の姿である。

生きてる価値がない人の口臭である。



せめてもの償いではないけれど、次の日ボクはフリーマーケットでドナルドのぬいぐるみを買った。

そんなボクにも笑いかけてくれるドナルド。


彼はいつだってボクにやさしい。
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