続・オレ色眼鏡

「代行の 運ちゃん運転 荒すぎる」

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嵐は気まぐれ

彼は鉛のような瞼を開くと、ピントの合わないぼんやりとした視界の端で時計を見た。


時間は11時。


2時間ほど眠っただろうか。

浅い眠りから覚めた彼は、夜勤明けの重い体を動かした。


徐々に覚醒していく頭で考える。

「そうだ、僕は今日から三連休なのだ」


連休といっても、月火水とド平日の三連休。

生憎彼にはこれといった趣味もなく、外は台風上陸を前にどんよりと曇っている。


出かけるのも億劫だと、彼は一日家に篭もることを決め、
その足で某レンタルビデオショップに向かった。

店内で出会ったそんなに親しくない職場の先輩を、得意の相槌と愛想笑いでやり過ごし
洋画を2本、邦画を1本、いかがわしいのを1本借りて店を出た。


帰りに食糧を買い込み、家に帰るなり彼は麦酒の缶を取り出すと
これ幸福の極みなりと、ゴクゴクッと喉を鳴らした。


読みかけだった文庫本を読むかどうか思案したが
彼は借りてきたDVDの中から1枚を選択すると、デッキに入れそれを再生した。


数分の広告の後、『モテキ』というタイトルがテレビに映し出された。


2時間の間、彼は出演する女性陣の可愛らしさに悶絶し
幾度となく主演の男に自分を重ね合わせた。


しばしの恍惚感の後に残ったのは果てしない空虚であった。

そして、彼はその空虚を埋めるべく4本目の麦酒の缶を取り出したのだ。


彼は今月末で29歳になる。

そんな台風上陸前の昼下がり。




婚活戦線異状あり。

梅雨前線とともにそこはかとなく停滞中。


今が嵐の前の静けさだと信じたい。
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